行基寺地獄絵

 私達が死を迎えると自分自身の業(ごう)により輪廻転生(りんねてんしょう)を繰り返します。生前に悪いことをすれば地獄に堕ち、善いことをすれば天界に生まれかわるということです。
 地獄には八つの種類があり、それぞれ等活地獄(とうかつ)、黒縄地獄(こくじょう)、衆合地獄(しゅうごう)、叫喚地獄(きょうかん)、大叫喚地獄(だいきょうかん)、焦熱地獄(しょうねつ)、大焦熱地獄(だいしょうねつ)、阿鼻地獄(あび)と呼ばれており、罪の重さによって行き先が決まります。
 あるものは熱鉄(ねってつ)の斧(おの)、鋸(のこ)、刀(かたな)でこなごなに切り裂かれ、またあるものは金鋏(かなばさみ)で口を開かれ熱い銅を注ぎ込まれ、猛火で炙り転がされ焼かれます。涼しい風が吹くとよみがえり、繰り返し繰り返し苦を受け続けるのです。
 当山では随時、地獄絵図を展示・公開しています。